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飛騨の民話 水呼ぶコイ [飛騨の民話]

 ずっとむかし。

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 毎年、[霧]雨のふるたびに、益田川の水[たらーっ(汗)]がたいへんな[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]荒れようやったと。

 上呂の久津八幡さまの前の川岸も、あれくるう水[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]にけずられて、川がどんどん八幡さまのほうへ[どんっ(衝撃)]おしよせてきたそうな。


「あぁ、きょうも[雨]雨ふりか」
「こんども、また[霧]川の水がふえてくるぞ。」


 村の人たちは、心配のあまり、[霧]川をながめて相談しておった。


「このままほっておいたら、田畑も道もほりとられてしまう。」
「そのうち、拝殿までも流されるわい」
「なんとかせんとどもならん。こりゃ、[がく~(落胆した顔)]どえらいことになる。」

 すると、長老の弥作じいが、
「おみたちの心配する気持ちは、ようわかる。
どして みと(流れの向き)がこっちへくるかってことよ。
わしはなぁ、ずっと考えておったんじゃが、
ありゃ、拝殿のひさしに彫りこんであるあのコイよ、


 あいつが水[たらーっ(汗)]をよぶんやぞ。 どしてもそうとしか思えんな。」
「そんな、ばかな・・・・・・[exclamation&question]
「いやぁ、そうかもしれんて・・・・・・」

 弥作じいの話を信じる者や、反対の者やで、やかましゅう論じあった。


弥作じいが言ったと。

「とにかく、わしは、あのコイを作んなすった和田さま(飛騨の匠)に聞いてみるのがいちばんええとおもっとる。
みなの衆、和田さまのとこへわしを行かしてくれまいか。」
それから長い間、話し合っておったんやが、いっこうによい策はみあたらん。
弥作じいの言うとおり、和田さまのところへ行ってもらうようになった。


 つぎの朝、弥作じいは、和田さまの住んでおられる高山の里へでむいていったと。

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 和田さまは、弥作じいの話をひとつひとつうなずきながら、聞いておられたが、
・・・・・・そのうちふと立ちあがって、言われたそうじゃ。
「それでは、しばらくこの場でお待ちくだされ。」
弥作じいは、なんのこやらわからんで、じっと待っておった。

すると和田さまは、白装束の衣装を身につけて、

 さっきとはうってかわったきびしい面持ちで、弥作じいの前を通りすぎ、仕事部屋にはいっていかれたと。

トントン、トントンーーー何やら木をきざむ音がきこえてくる。

 弥作じいは、そのひとつひとつの音にじっと耳をかたむけて、身のひきしまる思いで待っておった。


 すると、和田さまが、彫きざんだ矢を手に現れて、言わさった。

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「長い間、お待たせしました。この矢を持ち帰って、あのコイにむけて取りつけてくだされ。」
弥作じいは、えりを正して、その矢をおしいただいて帰り、言われた通りに取り付けた。


それからというもの、まったく大水の心配はのうなって、村は安らかになったという。
村人たちは、これを『水よぶコイ』と名づけて、ふしぎな話もあるものよーーーと、
語り伝えてきた。
このコイと矢の作り物は、重要文化財となっている、久津八幡宮の拝殿のひさしに、彫り込まれていて、今も大切に保存されておる。


 益田川といえば鮎。飛騨の清んだ渓流に育まれた厳選した鮎を使用した、あゆの甘露煮。

 甘さ控えめで、食品添加物は無添加。

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 骨まで食べられるように、時間をかけて美味しく炊き上げてあります。清らかな水で育つ美味しい鮎。

あゆ甘露煮 お求めはあずさ屋、でどうぞ


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コメント 6

yamagatn

あゆには笑いました^^
私、川魚だめなので鮎も食べられませんです・・・・・
by yamagatn (2008-06-28 15:21) 

SilverMac

沢山の民話があるようですね。
by SilverMac (2008-06-28 23:07) 

ずくなし たぬき

えっ あゆで~すって ぼぼ影さんが…
驚きの後笑いがこみ上げてきました (へへ)
こうなると次回も期待しちゃいますよ~

by ずくなし たぬき (2008-06-29 10:50) 

かつころ

いろんな民話があるんですね!
鮎大好きです!
by かつころ (2009-06-08 01:26) 

kokoro-love

おはようございます

いろいろな場所に
いろいろなお話が伝わってるんでね

鮎の甘露煮、おいしいですよネーーー
by kokoro-love (2010-05-15 09:44) 

ピカチュウ

こちらでも、鮎の遡上が始まってます
それにしても美しい清流ですね 合掌作りの民家と民話
旅したくなります(^^♪


by ピカチュウ (2010-05-16 01:48) 

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